ブラジル風バッハ(ヴィラ=ロボス,ピアソラ…)ベ゙ルリンフィル12人のチェリストたち他

画像南米きっての作曲家、ヴィラ=ロボスの「ショーロ」シリーズと並んで有名なのが、この「ブラジル風バッハ」(特にアリアが美しい5番)!・・・なのに私はギター曲には親しんでいたものの、このシリーズは5番のアリアしか聴いたことがないかも・・・ということで、ちょっとこのタイトルのCD2枚を聴いてみました(^^♪

◆「ブラジル風バッハ」(原題:South American Getaway)/中丸三千繪とベルリン・フィル12人のチェリストたち(2000年収録)→Amazonリンク 
★一部試聴可能な輸入盤はこちらより。

◇ブラジル風バッハ第1番(ヴィラ=ロボス)
 1楽章 序奏(エンボラーダ-土俗的舞曲) 2楽章 前奏曲 
 3楽章 フーガ(改宗者)
◇フーガと神秘(ピアソラ)
◇ボサ・ノヴァ(12人のための)(ブラジル風変奏曲)(カイザー=リンデマン)
◇肉桂の花(グランダ)
◇ブラジル風バッハ第5番(ヴィラ=ロボス)
 1楽章 アリア(カンティレーナ) 2楽章 踊り(マルテロ)
◇マシュ・ケ・ナダ(ベン)
◇アディオス・ノニーノ(ピアソラ)
◇チキリン・デ・バチン(ピアソラ)
◇ア・フエゴ・レント(とろ火で)(サルガン)
◇サウス・アメリカン・ゲッタウェイ(バカラック)


ゲオルク・ファウスト、ルートヴィヒ・クワントほかベルリン・フィルの実力派チェリスト12人によるラテンな曲の演奏・・・ということで、どんなものか?と思ったら、チェロ独奏の情感あふれる音色と重厚なアンサンブルが、哀愁あふれるメロディーやタンゴのリズムなどにマッチして不思議な世界になっておりました。「アディオス・ノニーノ」をはじめとするピアソラの名曲なども、彼らが演奏すると垢抜けたスタイリッシュな曲に!

ブラジル風バッハ第1番は、とにかくかっこいい曲。1楽章はジャズっぽい粋なバッハ!という感じで、2楽章のアリア風の美しいメローなメロディーをはさみ、3楽章のフーガでは、かなりバッハ!してます(笑)。

ブラジル風バッハ第5番は、ピチカートの伴奏に乗せて歌いだすソプラノAh~というハミングが美しく、最も有名な曲の一つ(ここだけは聞き覚えがありました。映画で聴いたかしら?)。高くきれいな声が出ないくせに、このピチカートの伴奏を聴くと、ついつい「あ~~」と歌いだしたくなります。
中丸さんのソプラノは、母の包み込むような優しさを感じるソフトで実にビューティフル♪vな声。
中盤のオペラチックなソプラノをはさんで再びこのAh~に戻ったところは泣けますね~。
2楽章のソプラノがまた素晴らしい。歌うのはすごーーく急がしそうですが(いつ息してるのかしら?)

ピアソラの曲も「アディオス・ノニーノ」「チキリン・デ・バチン」「フーガと神秘」の3曲が収録されていますが、アディオス・ノニーノは名曲中の名曲で大好きなのでもちろんこの演奏でもよいのですが、チェロ12人のアンサンブルとしてはフーガと神秘が最も素晴らしかったです。
サウダージ~な美しいメロディー(ソロ)とザバザバッ、キュ~と荒削りで下から突き上げてくるような、打楽器のようなアンサンブルの音が絡み合って、まさに神秘的な演奏となっています。
チキリン・デ・バチンは、貧しい少年の心を歌ったもので、雅楽のような不協和音なチェロ伴奏に乗っかった美しいメロディーを歌い上げえる中丸さんのソプラノが心にしみます。

最後に収録され原題ともなっているサウス・アメリカン・ゲッタウェイは、映画「明日に向かって撃て!」の中で使われていたそうですが、とても粋でかっこいい曲。しかもロマンティックですね!

その他、聴きなれたボサノヴァを楽しいアレンジで演奏する「ボサ・ノヴァ(12人のための)」や物悲しいワルツの「肉桂の花」、ジョルジュ・ベンの大ヒット曲「マシュ・ケ・ナダ」や映画音楽風なサルガンの「ア・フエゴ・レント」などラテン音楽がスタイリッシュに演奏されています。

◆「ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ」(原題:BACHIANAS BRASILEIRAS)/
       ポール・カポロンゴ指揮 パリ管弦楽団
(1973収録)→Amazonリンク
◇ブラジル風バッハ第2番(オーケストラのための)
 1楽章 前奏曲(カパドシオの歌) 2楽章 アリア(われらが大地の歌) 
 3楽章 踊り(奥地の思い出) 4楽章 トッカータ(カイピラの小さな汽車)
◇ブラジル風バッハ第5番(ソプラノと8つのチェロのための)
 1楽章 アリア(カンティレーナ) 2楽章 踊り(マルテロ/槌のひびき)
◇ブラジル風バッハ第6番(フルートとバスーンのための)
 1楽章 アリア(ショーロ) 2楽章 ファンタジア 
◇ブラジル風バッハ第9番(弦楽合奏のための)
 1楽章 プレリュードとフーガ


こちらのアルバムは、「ブラジル風バッハ」2番、5番、6番、9番を集めた純粋な「ブラジル風バッハ」のアルバム。前述のアルバムと同じ5番が収録されています。

4つの楽章から成り、管弦楽で演奏されるブラジル風バッハ第2番は、まるでハンス・ジマーの映画音楽のようなドラマティックな大作となっています。
1楽章と2楽章はいずれも、南米大陸の雄大な自然を感じさせるうねるようなメロディーで、続く3楽章はブラジル黒人の間に伝わる密教の踊りをモチーフに盛り上がります。その後、3楽章の最後の汽笛をイメージさせる耳障りな不協和音から4楽章の汽車へとつながっていくのですが、このシュッポッポな4楽章(笑)はうるさいから嫌い・・・でも海外では最もよく演奏されるらしいです。名曲だと思います・・・(が、正直やや疲れます。特に4楽章)

ブラジル風バッハ第5番は、前述のCDにも入っていたソプラノのアリアが美しい曲ですが、こちらは8台のチェロ(これがオリジナルかな)とソプラノ(歌手はマディ・メスプレ)で演奏されています。録音が古い分、「音」は前述のものに負けているような気がしますが、こちらのソプラノもまた転がるような美声で素敵です。

ブラジル風バッハ第6番は、フルート(演奏はミシェル・デボスト)とバスーン(演奏はアンドレ・セネダ)の二重奏で、シリーズの中の異色作のようです。ファゴット(バスーン)の音ってどこか御伽噺みたいでおもしろいですね。アマゾンのジャングルに早朝入っていくと聴こえるであろう鳥のさえずりや木々のざわめき・・・といった感じでしょうか?? ただ、正直リピートして聴きたいと思えるような美曲ではありませんでした。

ブラジル風バッハ第9番は、シリーズ最後を飾るにふさわしい荘厳な曲。
重々しくもロマンチックなプレリュードとたんたんとリズムを刻んでメロディーが折り重なっていくフーガ。特にフーガの前半は、シリーズ1番のフーガ同様いかにもバッハ風なところがありますが、次第に複雑になって、やっぱりハンス・ジマーの映画音楽風になってドラマティックに終わります。これが、ヴィラ=ロボス風なのかもしれません。

ブラジル風バッハ
EMIミュージック・ジャパン
2000-05-24
中丸三千繪

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